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愛しの傘化け [百鬼徒然箱]


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百貨店の傘売場を物色していたら
とても好みの1本を見つけたので
衝動買いしてしまった


14本骨でちょっと大きめ
丸みを帯びたフォルムが美しい
色は表が黒で裏がシブい茶色
柄は使い古したような光沢の木製
そして
骨がカーボン製だから
一般的な8本骨の傘よりも軽い!


あまりにもお気に入りすぎて
コンビニなんかには差していけないし
風雨の強い日は可哀そうだから差さないw


やっぱり傘は好きだな


親骨の多い和傘は特に美しい


洋傘でも24本骨の傘があるらしいが
蛇の目傘 番傘 といった
和傘の美しさには勝てない


和傘の親骨は30~50本
竹の骨に和紙を貼りその上から柿渋や油等で
防水を施してあるわけだから
美しいけれどちょっと重いかもしれないな


江戸時代には親骨が60本もある
傘(唐傘)が出回っていたらしく
重すぎて上向きで開けなかったらしい


時代劇などで妙齢の女性が
蛇の目傘を粋に差して歩くシーンをよく見かけるが
当時は傘を差すのも
そんなに生易しいことではなかったのだろうな


ところで
(半ば強引な展開だがw)
和傘の妖怪といったら
「傘化け(からかさ小僧)」だ


水木御大の漫画などで
一つ目、一本足、下駄履きの姿が定着した
超メジャーな妖怪なのだが
実は「傘化け」の伝承はほとんど存在しない


絵だけが一人歩きした形の「傘化け」


室町時代の「百鬼夜行絵巻」にも描かれていて
傘の付喪神/つくもがみ(器物が古くなって化けたもの)
という説もあるが


未だにわけのわからない奴であるw



**********



傘化け



温かい雨を
冷たい雨を
受け流して

温かい手に
冷たい手に
握られるまま

汗ばむときめきや
凍えた溜息を
聞き逃しながら

閉じられたり
忘れられたりしながら
生きています

玄関の端の
傘立の中で
あなたを待っている

雨よりも
何よりも
あなたを待っている

わたしの
たったひとつの目は
奥二重です


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とんだろくろくび [百鬼徒然箱]


「ろくろくび」には2つのタイプがあるのを
ご存じだろうか?


伸びるタイプと
飛ぶタイプだ


首がにょろりと伸びて人なんかに絡みつくタイプは
わりとポピュラーだが
首がすっぽりと抜けて飛び回るタイプは
中国の妖怪 「飛頭蛮 ・ ひとうばん」 から由来した
という言い伝えもある


江戸時代
薄暗がりをふわふわと飛んでいく女の生首に
遭遇した武士が思わず刀を抜いて追いかけたところ
女の生首はとある民家にすうっと入っていった
民家の戸を叩くと生首とそっくりの顔をした女が出てきて
さっきまで刀をふりかざした武士に追いかけられる夢を見ていたと
恐ろしそうに話したという
(なんと鮮明な幽体離脱!)


また
空飛ぶ生首は耳を翼のようにはばたかせていたとか
(まるで薄気味悪いダンボだw)


はたまた
首の抜けた身体を移動してしまうと首は帰る場所を見失い
首の持ち主は死んでしまうとか
(地図の読めない首だw)


それと
「ろくろくび憑き」の人の首のまわりには
うっすらと輪のようなアザがあったというから
心配になった方は一度鏡で確認してみるといいかもw


首が伸びるタイプの話としては
自分の身体の一部が伸びたり縮んだりするように感じてしまう
「不思議の国のアリス症候群」という疾患があるらしいが
(メルヘンな呼び名ではあるがw)


科学的医学的見地から様々な考察がなされている「ろくろくび」は
つっこみどころ満載の楽しい妖怪だw


ところで
江戸時代の妖怪絵師である鳥山石燕は
「飛頭蛮」と題して首が伸びるタイプを書いているが
これは単純な勘違いなのか?


まあ
「飛頭蛮」のほうが字面がカッコイイので
自分も使っているのだが



**********



飛頭蛮 (ろくろくび)



必ず戻る
と言って

わたしの胸の
真ん中に
あなたが閉じた
ドアは

痛みを
縁取ったままで
再び開くことは
ないのでしょう








あなたを待ちすぎました

わたしの断ち切れぬ想いは
あの日の

あなたの後姿を
飲み込んだドアに
縋りついたっきりで

身体だけが
狂おしく軋みながら
いくつもの夜を
越えて来たのです






長く伸びすぎた
青白いうなじに
ほのかな色が灯ることは
あるのでしょうか



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